食養生① ショウガ
『10年に一度の大寒波が日本列島を襲う!』
と連日報道されており、氷点下になることがほぼない地域に住んでいる私はなんとも現実味のない報道に、危機感を感じてはいなかった。
ですが、ここ数日の寒さはダウンジャケットやヒートテック素材を通り抜け、肌に寒さが到達してくるパワーの持ち主。これが何ヶ月も続いている地域にお住まいの方の苦労・・・お察します。。。マイナスに達していない外気温で愚痴ってすみません。
さて、そんな寒い時期をどう乗り越えていくのか?アーユルヴェーダ的に食の面から見ていきましょう。
**〜**〜**〜**〜**
やはり、と思われる方もおられるでしょう。
そうです。ショウガです。
【食養生シリーズ1回目】は、この寒い冬の時期に大活躍してくれる口に入れれば身体をポカポカと温めてくれ、瞬時に身体に変化をもたらしてくれ、まったりとする味付けにピリリと刺激を与えてくれる万能食材ショウガ。
アーユルヴェーダでは、万病を治すものとして薬効が認められ、漢方薬では主に使われる薬の7割以上に生姜が含まれていたり、さらにアメリカ国立がん研究所による「がん予防の可能性のある食品ピラミッド」のトップ群の一つにショウガが挙げられているそうです。(「まいにち生姜レシピ」より)
ショウガの歴史
ショウガはインドを中心とした熱帯アジアが原産だと言われています。
その歴史は古く、インドでは保存食や薬効品として食べられていた記録が残されており、中国でも「孔子」が食べていたという記述があります。
日本では、中国より伝来したと言われ「古事記」にはショウガに関する記述が残されているそうです。
大航海時代では450グラムの生姜が、羊一頭に相当するほど貴重で高価なものだったとか!!
今では、スーパーで手軽に手に入れらる財布に優しい食材。良き時代に生まれたことに感謝。
効果・効能
《根本的な作用》
- 体を温める
- 血管拡張
- 血行促進
- 抗炎症作用
- 抗菌作用
《関連作用》
- アンチエイジング効果
- がん予防
- 吐き気の軽減
- 消化促進
- 糖尿病のリスク軽減
- 口臭軽減
- 変形性関節症や関節リウマチの痛み緩和
- 血圧の低下
生と加熱では作用に違いがある?
《生》多く含まれる成分はジンゲロールです。血流を促進して身体を温めるのは、この成分の働きによるものです。その他、頭痛や吐き気を抑えたり、抗がん効果も報告されています。生特有の辛味成分が白血球の働きを刺激するのも特徴です。
《加熱》ジンゲロールの大部分がショウガオールという成分に変化します。コレステロール値を下げたり、血液をサラサラにしたり、解毒作用、抗酸化作用、吸収能力を高める作用があります。
(「まいにち生姜レシピ」より)
それぞれに健康に良い作用が期待できるため、調理法も工夫していきたいですね。
ショウガの取り入れ方
普段の食事にショウガを取り入れてみる。
チキンスープ、野菜スープの中に千切りにしたショウガを入れてみたり、炒め物に入れてみたりと工夫一つで多様できるのもショウガのすごいところ。
アーユルヴェーダ的取り入れ方
体内に溜まったアーマ(毒素)を取り除くために無くてはならないスパイスの一つ。
体調が悪く病院に行っても、医師から言われるのは「更年期だからね」「ストレスだね」で片付けられてしまう《なんとなく不調・だるい》これを不定愁訴といいます。
これ、アーユルヴェーダではアーマが溜まっている状態を示しています。
ーアーマの堆積で生じる ⇨ 身体の倦怠感が抜けきらない、便秘、日中の眠気、肩首コリなど、これらの症状がある方にオススメー
生姜のみじん切りに岩塩(塩)をふりかけ、レモン汁をたっぷりと搾る→ティースプーン2杯程度、食前30分前に食べる。
ー面倒くさがり屋さんはコチラー
スーパーでもスパイス類が簡単に手に入るようになってきました。
ショウガパウダーを白湯にティースプーン1杯ほど入れて溶かして飲む。(お好みで調整)
上記の状態では飲みにくい方は、蜂蜜(非加熱)を熱過ぎない約40度くらいの白湯に入れて飲む。(または、精製されていない砂糖)
各ドーシャの適した摂り方
ヴァータさんとカファさんは冷性の質を持っているので、ショウガを生活にどんどん取り入れていきましょう。
ピッタさんは、もともと熱性の質を持っているので摂り過ぎに注意が必要です。毎日摂取することは控えて体が程よくポカポカする程度にしておく。
胃の当たりに不快感が出たり、胃腸炎など不調がある場合は控えましょう。
アーユルヴェーダでは、体内に取り入れる食べ物がエネルギーとなり身体・知性をつくりあげていくと考えられています。
体内に取り入れる食物は、温かく、消化が良く・栄養のあるものが良いとされ、食がいかに自分自身の人生を豊かに過ごすために重要なものであるかが説かれています。
日常にショウガを取り入れて身体を温め、寒い冬を乗り越えていきましょう。
そして、温かな春をアーマ(毒素)が溜まりに溜まった《だる重》な身体で迎えないように、今のうちから整えていきましょう。(アーマを取り除くにはもう少し気を付けることがあります。また別のブログにて書きます。)
(補足)花粉症もアーマの堆積により生じているものとアーユルヴェーダでは言われています。